車いすラグビーチームAXE(アックス、埼玉)の島崎瑛漣(しまざき・あれん)は、中学3年生。クラブチームの日本一を決める「第26回車いすラグビー日本選手権大会」に出場し、初出場だった昨年より成長した姿を見せた。
日本選手権は国内トップ8チームが戦い、AXEは5位。
島崎は自身のプレーを振り返り、「100点満点の48点くらい。自分のスピードがついていけなくて、うまくディフェンスできなかったり。トライは決めたけれど、それはうまくいった時だけであって、うまくいかなかった時は自分が反則をしてしまったり。難しい場面でも自分でトライにいける技術がほしいです」と話した。
一方で、デビュー戦となった前回大会と比較して、「去年はキーオフェンスもキーディフェンスもとんちんかんで全然できなかったんです。今年はオフェンスではうまくコーナーに入ったり、パスをもらってトライすることができました」と成長を実感していた。
パリ・パラリンピックの車いすラグビー日本代表の試合は、テレビで観戦した。AXEのチームメイトである羽賀理之選手、倉橋香衣選手は日本代表として活躍。テレビで彼らが活躍している姿を見て、自分もパラリンピックの舞台に立ってプレーしたいという思いがよりいっそう強くなった。
「まずは、筋力をつけたり、体を大きくしたいです。そうすればスピードも出るだろうし、
当たっても簡単に吹っ飛ばされない。基本的なパスもしっかりできるようにしたい」
次回の日本選手権でさらに成長した姿を見せられるように、また一年、トレーニングに励む。
◆車いすラグビー
障害の程度により、各選手はそれぞれ持ち点がある。障害が重い0.5点から、最も軽い3.5点まで0.5刻みで7段階に分けられている。4.0以上が付くと競技への参加資格を失う。島崎選手の持ち点は2.0
チームは、コートに入る4人の選手の持ち点の合計が8点(女性選手の場合は、0.5点追加)以下で構成しなくてはならない。
コートは、バスケットボールのコートと同じ28m×15m。ボールを持った選手の車いすの車輪2つが相手陣地のトライライン上に達するか通過すれば、得点となる。トライラインの前にキーエリア(1.75m×8m)は、守備側のチームの選手が同時に3人までしか入れない。また、攻撃側のチームに入り10秒経過するとボールの所有権が相手チームに移る。キーエリアの特徴を生かしたオフェンス・ディフェンスは、戦術の一つとなる。
Comments