【東京デフリンピック】 樋口光盛、混戦の男子800mで、銀メダル!
- paraspoofficial
- 2 日前
- 読了時間: 2分

東京デフリンピックは大会9日目を迎え、陸上競技の日本は新たに銀メダル2個、銅1個を積み上げた。
男子800mではデフリンピック初出場の樋口光盛が大接戦のなかで粘り切り、銀メダルを手にした。
「もう少しで金というところで、悔しい気持ちもあるが、800mを(予選、準決勝を含め)3本走ったのは初めてで、メダルを獲れるかなという不安もあった。だから、素直に嬉しい」
1周目から先頭争いに加わったが、残り200m辺りで海外選手と接触して一歩後退。4番手に下がって数メートル離されたが、粘り強く前を追いかけた。最終コーナーを回るまでに再びトップ争いに加わると、猛然とラストスパート。1位には0秒2遅れたが、3位には0秒11差で先着した
「ハイペースになると思っていたので、(前と)離れても心を折らさずに自分のペースで行こうと思っていた。ラストスパートで前に行かれたが、思った以上に僕も速かった」と白い歯がこぼれた。
4日前の1500mでもメダルを狙っていたが、5位に終わり、レース後は茫然とした表情を見せていた。「僕の中ではメダルを獲れずに帰るのは嫌だった。何としても取りたいと思っていたので、1日のオフの間にたくさんの人と話をしたり、よく寝てメンタルを回復させた」
そうして迎えた得意の800mでは好レースを演じ、タイムも自身のもつ日本記録(1分53秒11)に迫る好走だった。「タイムは気にしていなかったが、苦手な冬の時期にベストまであと0秒11は合格点」と胸を張った。
大接戦にスタンドを埋めたファンも大盛り上がり。「観客の人数がこれだけの大規模大会は初めて。本当に力になった」と感謝した。
表彰式を終え、銀メダルを首にかけて戻り、「今まで取ったメダルで一番重い。一生の宝物にしたい」と喜びを口にした樋口。「でも、まだ満足していない。金をとったケニアの選手のように、ラストスパートに強い選手になって、4年後には金を目指したい」

(フリーライター:星野恭子)