top of page

いよいよ開幕!東京2025デフリンピック

  • paraspoofficial
  • 2 日前
  • 読了時間: 3分
ree


聞こえない・聞こえにくいアスリートの国際総合スポーツ大会、「東京2025デフリンピック」が11月15日から始まる。国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)が主催し、夏季と冬季それぞれ4年ごとに開催され、「デフアスリートのオリンピック」とも呼ばれる。25回目の夏季大会となる今大会には過去最多となる81の国・地域や難民選手団なども加えた3,081選手がエントリー。26日までの12日間にわたる熱戦に期待だ。

 

デフリンピックは日本での開催は初めてで、1924年にパリで第1回大会が開かれてから、ちょうど100周年の記念大会でもある。東京都内を中心に1都2県で全21競技が実施される。

 

各競技はオリンピックとほぼ同じ国際ルールで行われるが、選手は競技場に入った時点から補聴器等の使用は禁止されている。そのため、運営には国際手話が使われ、競技中も「光」や「旗」などを活用した視覚による情報保障が工夫されている点に大きな特徴がある。

 

東京2025デフリンピックには日本から過去最多となる270選手(男子158人、女子112人)が史上初めて全21競技にエントリー。過去最多となる31個以上のメダル獲得を目指す。

 

11月6日には、東京都にゆかりある日本代表選手約50名が東京都庁で小池百合子都知事を表敬訪問。選手を代表して4名が登壇し、大会への思いや意気込みを語った。

 

◆亀澤理穂選手(卓球) 5大会連続出場

「選手一人ひとりが、これまで培ってきた成果を本番で発揮し、皆さんに勇気や感動を与え、記憶に残るように頑張りたい。障害のあるなしに関係なく、皆が安心して過ごせる共生社会の実現につながるよう頑張りたい」

 

◆坂本州選手(ハンドボール) 初出場

「私は1年前にハンドボールを始めた。きっかけは東京都が主催したトライアウト。そこでハンドボールに出合い、人生が大きく変わった。ハンドボール日本代表はデフリンピック初出場。一つでも勝利を多くつかみ、ハンドボールの魅力を届けられるよう全力を尽くしたい」

 

◆三浦桂吾選手(レスリングフリースタイル・同グレコローマン) 初出場

「日本選手がレスリングに参加するのは初めて。私は社会人になってからレスリングを始めた。聞こえなくても年齢を重ねても、挑戦できるという姿をお見せすることで、誰でも夢を追うことができる社会の実現に貢献できるのではないかと考えている。感謝の気持ちを込めて戦いたい」

 

◆町田瑠音選手(陸上競技) 初出場

「東京都選出選手の中では最年少になるが、年齢に関係なくチーム一丸となって、他国の選手としっかり戦いたい。私は初出場なので緊張もあるが、喜びも大きい。皆さんと一緒に頑張りたい」

 

小池都知事は、「東京での大会はホームグランド。都民や国民の皆さんがエールを送ってくれるので、いつもよりいい成績、いい成果を残してほしい。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれることを楽しみにしている」と選手たちを激励。

 

東京大会ではまた、情報保障のためにデジタル技術を駆使したユニバーサルコミュニケーションへの取り組みも積極的に行われている。

 

小池都知事は、「皆さんの障害を乗り越える、そんな技術を世界へと発信したい。世界から来日する選手の皆さんには心からのおもてなしをしたいし、これを機に障害のある人もない人も暮らしやすい社会を皆さんとともに作っていきたい」と、デフリンピック開催後のレガシーについても話した。

 

東京2025デフリンピックは射撃を除く各会場で、事前予約不要で誰でも無料で観戦できる。また、大会公式YouTubeでもライブ配信などが予定されている。

 

 

(*競技ごとに配信開始日程は異なる)

 

 

競技音や声援などをテキスト化して表示するシステム「ミルオト」。東京2025デフリンピックでは卓球とバドミントン会場の一部試合で体験できる。
競技音や声援などをテキスト化して表示するシステム「ミルオト」。東京2025デフリンピックでは卓球とバドミントン会場の一部試合で体験できる。

 

(フリーライター:星野恭子)


コメント


bottom of page